
考える頭の中ではVAKのどれを使っているのでしょうか
ミルトンモデルやバーバル・パッケージ、メタ・モデルでは、相手とどう話すか、もしくは聞くか、ということに重きを置いた技術でしたが、仮に話をしたり聞き出すテクニックがあったとしても、相手との意思疎通が必ずしも図ることがスムーズには出来ない、ということが往々にしてあります。それは、相手は自分とは必ず同じように受け取ったメッセージをイメージングするとは限らないから、なのですが、ここではその問題と解決法となるVAK/代表モデルについて説明します。
VAKモデル / 代表モデルとは
人がものを知覚するのに、V:Visual(視覚) / A: Auditory (聴覚) / K: Kinaethetics (感覚) / O: Olfactory (嗅覚)を自分の意識の外部 (external)から刺激を受け、また、それを意識の内部 (internal) で記憶とする、という4Te/4Tiのメカニズムについて説明しました。
とはいえ、誰もがこの4つの感覚器を等しく使ってイメージをするか、というとそんなことはない、というのは自分自身が人の話を聞く時にどうしているかを考えてみるとわかることかと思います。人によってはその情景を想像した後に音がどうなるのかを考えたり、逆に音から入る人もいるでしょう。
そう考えた時に、もし例えば、イメージ(V)先行で音(A)が後から付いてくるタイプの人 (VAK)にハンバーガーを説明しようとした時に、イメージをしたいのに最初に「あのお肉のレアをがぶりといく食感」と感覚(K)で始められてしまったら、そのハンバーガーの全体像をイメージしづらくなりそうですね。そういう人には「こんがりと焼けたパンを3枚使って肉汁の滴るミディアムレアに焼いた大きなハンバークを2枚挟んで」とイメージしやすい話を最初にして、その後で、「あのお肉を焼いている時の肉汁がジュワーっとグリルで弾ける音が食欲をそそりますね」と、音で補完すると、相手の慣れ親しんだ想像するプロセスに乗っているので全体のイメージが伝わりやすそうなことがわかっていただけるかと思います。
6つのパターン
特に、視覚(V)、聴覚(A)、感覚(K)について、その人のある程度固有に持つ知覚するための優先的な順序、というのを考えると、ある程度の思考パターンの特性がプロファイルのように分類されてきます。下記にて、その 6つのパターンとその特徴について並べてみることにしますが、気をつけなければいけないのは、このパターンがあることがまず大事であって、その思考パターンの特性プロファイルは参考程度にしておく必要があります。下記では、前述の “VAK” のように、三つの感覚の優先順位を左から右に並べることで、そのパターンが最初に何を優先して外部から刺激を受け、また内部情報にアクセスするか(前述であれば VAK の V、すなわち視覚を最初に使う、という感じです)を示します。
- AVK: 意思疎通を取るのがとてもうまい
- AKV: リーダーになるために生まれた人
- KAV: 有能な実務者
- KVA: 永遠の学生
- VAK: 表現力の高い人
- VKA: 共同作業が得意
それぞれのパターンの詳細を見る
https://www.nlp-learning-aids.jp/nlp-and-you/representational-model-kva
パターンの見極め
上記の6つのパターンのどれにあなたのこれからコミュニケーションを図ろうとする人が当てはまるのか、これが最大の関心事になりますが、どうしたらよいでしょうか。上記のパターンから派生した性格や行動パターンからこの6つのどれかではないか、と考えていくほうがよさそうでしょうか。
そんなことはないのです。一番早いのは、そう、相手に聞く、のです。といって、あなたはどのパターンの人ですか?と聞くことは出来ません。でも、こんな風に聞いてみたらどうでしょう。たとえば
「この話は聞こえがいいと思いませんか?」
「こうすると、見栄えが良いと思いませんか?」
「どうでしょう、肌感覚にあったお話ではないですか?」
と、VAKO を刺激するような聞き方をしてその反応を見るのです。ただし、焦らずですよ。
当然、相手の言葉の端々に、「感覚的に」というのか、「耳障りな」というのか、それとも「見た目が」というのか、を拾っていくことで相手の基本的な感覚がどこにあるのかを見出しやすくなるのは、前述のように聞くのと同じように効果的です。あともう一つ、効果的な方法がありますが、それはまた別途ご紹介いたします。