
いろいろ考えるけど思考の回転が。。。
「なりたい自分」をイメージする時、ぼんやりとしたイメージをまず思いつきますよね。例えば漠然と「偉くなりたい」とか「魅力的な人間になりたい」とか「痩せたい」とか。そのぼんやりとしたイメージを追い求めると、大抵たどり着かなかったり、なんとなくこれじゃない、と思ったり、しますよね。なぜなのでしょう。
表層の意識のレベルでイメージして追い求めるものと、無意識のレベルが欲しているものとがかみ合わないのが原因だ、とNLPでは解釈します。なぜか?パワフルにあなたの行動をつかさどる無意識があなたを導くから、それが欲するイメージを追い求めて動いた結果というのは無意識が欲して行動した結果になっているのです。そうしたら、表層の意識のレベルと無意識のレベルのイメージを合わせてあげるという作業が必要になりますね。どうしたらいいのでしょう。
見出し
意図/結果モデル
あなたの表層の意識が追いかけたいイメージの裏側には隠れた本当の意図が出てきます。それが、あなたの意識するイメージの核なっていて、そこを無意識がくみ取っている、はずなのですが、その周りのぼんやりとしたイメージが別の意図や意味を与えてしまうので、ずれが起きている、というのがNLPにおけるこの問題の考え方です。
そこで、あなたの意図をとことん突き詰めましょう。どうやるか?単純です。あなたの願望やイメージの意図は?と自問していくのです。どこまでも。そうやって、見つけ出した時にあなたの無意識と表層の意識とが同じ方向を向くので、追いかけたい目標にまっすぐ向かっていける、という訳です。これを意図/結果モデル、と呼んでいます。実際にどのように自問していくのか、例を見てみましょう。なお、とある人の例ですから誰もが同じ意図にたどり着くわけではないのは、お分かりいただけるかと思います。
「偉くなりたい!」の願望の裏側は?
「偉くなりたい!」
「偉くなりたい」というその意図は?
偉くなれば収入が増える!
「収入が増える」というその意図は?
収入が増えれば生活が楽になる!
「生活が楽になる」というその意図は?
生活が楽になれば家族が安心して暮らせる!
「家族が安心して暮らせる」というその意図は?
家族が安心して暮らすのが子供の頃からの夢だった!
でも、人によっては、こういうこともあるかもしれません。
「偉くなりたい!」の願望の裏側は?(もう一人の場合)
「偉くなりたい!」
「偉くなりたい」というその意図は?
偉くなれば自分のチームを自由に動かせる!
「自分のチームを自由に動かせる」というその意図は?
自分のチームを自由に動かせればもっと効率良く収益を上げることが出来る自信がある
「もっと効率良く収益を上げることが出来る自信がある」というその意図は?
もっと効率良く収益を上げればもっと有意義な時間を持ちながら給料も増える!
「もっと有意義な時間を持ちながら給料も増える!」というその意図は?
もっと有意義な時間を持ちながら給料も増えればチームみんなの笑顔が見られる!
ロジック・ツリーとMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive – 相互にダブりなく、全体的に漏れがない) との違い
意図とその結果を追求する思考方法に、ロジック・ツリーと呼ばれるツールがあります。これは、最上位にある命題がもつ目的の実現のために、目的に適した具体例を抽出していくことを幅広く、また掘り下げる方法と広く理解されています。一つの願望(上記の例で言えば「偉くなりたい!」)に対して、幾つかの意図の可能性が隠れているわけですが、人によってはどれか一つだけの意図があったり、複数の意図が組み合わさっているケースもありますが、意図/結果モデルは、その人の持つ意図に注目することであって、複数の幅広の可能性を並べ立てるのが目的ではないのです。
また、MECE は一つの上位の命題(上記の場合「偉くなりたい!」)に対して、想定され得る回答の可能性のすべてを洗い出し、また、一つ一つが上位の命題の意図として読み取られているか、をテストする手法です。意図/結果モデルでは掘り下げていくことが目的ですので、可能性を広げるのではなくまた、論理的に上位命題の意図となっているかどうかはあまり問題ではないのです。
とはいえ、上記のロジック・ツリーとMECE を悩み等に合わせて使ってみると、いくつもの可能性を並べた中から自分の隠れた意図を引き出すことが可能になるかもしれません。
まとめ
意図の背後にある原因にとことん整理して突き詰めることで自分の無意識レベルの意図を見出すのは最初のうちは大変かもしれません。自分の心や感情にまっすぐ向かい合うにはいい機会ですし、この方法は上述のように、少し大きめの網をかけるがの如く、いくつもの可能性を並べた中で自分の本心へのルートを選んで見い出しつつ検討していくのも面白いものだと思います。