
呼吸は実は大事。心にもね。
ステート・マネジメントで心や気持ちを整えて、それから次の一歩を目指しましょう、という話で前回の記事を終わりにしましたが、皆さんもそこまで心がついてきていますでしょうか。
慌てなくてもいいですよ。そこで、まず深呼吸でもちょっとしてみましょうか。はい、大きく吸って、ちょっと止めて、はい、大きく吐いて。
落ち着きましたか?実は、これがこれからの話である「卓越性の連鎖」で大きな鍵を握るのです。
卓越性の連鎖とは
卓越性、なんて大げさな言葉が使われていますが、でも、ここで取り上げる連鎖は実は、最終的にはあなたや私のハイパフォーマンスに繋がるドミノ倒しのような連鎖を意図しているので、卓越性と名付けられたようです。ステート・マネジメントで心と気持ちを整えるだけ、のはずなのに、と思っているのは、私もです。安心してください。NLPの用語は直訳が比較的多いのもあって、どうしても盛りがちなところもありますので。。。
で、実際どんな連鎖なの?
この連鎖、言われてみると、あれ?と思う、小さいことから始まります。それこそ先ほどやった呼吸からです。呼吸を整えて、それから、体の姿勢を整えます。
ここまで来て、あれ?なんで?そんなので連鎖反応のように変わるものなの?って思ったでしょ?お見通しですよ。でも、そうなんです。じゃあ、ちょっとやってみましょうか。
呼吸を変えると心が変わる
先ほど深呼吸して落ち着きましたよね。その時の心はどうでしたか?穏やかになっていませんでしたか?じゃあ、少し、こんな呼吸をしてみてください。
口の先を窄めて、細かく吸って、吐いて、吸って、吐いて、を繰り返してください。なんとなく、心が湧き上がるような、落ち着かないような、そんな感じになりませんか?
実は、心が落ち着かない、運動して高揚している、そう言ったときに呼吸は浅く短い頻度になるのです。運動中は酸素摂取を多くしたいから浅めになりがちだ、という声もあるでしょうけれども、落ち着かないときに浅くなる、というのは気づいていましたでしょうか。
でも、実は心と呼吸は連動しているのです。なので、先ほどのような浅くて繰り返す呼吸法、これはヨガでは breath of fire と呼ばれる戦闘態勢に入る時の心の高揚を作り出す呼吸法、とされているものですので、呼吸によって心の状態を誘導することも出来る、のです。
なので、落ち着いて!というときに、落ち着け、と言う言葉を掛けるよりも深呼吸させて一服させる方が実は効果的なので知らず知らずに私たちもやっている、のです。
姿勢を変えると気持ちが変わる
続いて、姿勢を変えてみましょう。
まずは、顎を上げて、目線を微妙に上向きに、そして、胸を開いて肺で大きく息を吸えるようなくらいに前に背骨を突き出すような、そうそう、そんな風にしてみてください。その状態で、何か残念なこととか、悲しいことを思い浮かべることは出来ますか?
次に、体の力を抜いて、楽になったところで、ちょっと悲しいことを思い出してください。って、トラウマになっていることは避けてくださいね。まだそれを克服する方法をお教えしてませんから。単純に何か残念だったり悔しかったりしたことを思い出してください。その時に、気付いたら両肩が前の方に向いていて、肩甲骨の間も広がり、何だか首から上も下に下がっている感じがしませんか?
そうなんです。最初の状態で、上を向いて胸を開きながら突き出すような体勢だとネガティブな気持ちにそうそうされないことがわかっていただけたかと思いますし、後者では感情が姿勢をネガティブそうに変えてしまっていますよね。
前述の呼吸と心の状態と同様に、姿勢と気持ちや感情とがお互いに影響しあって居るのがわかっていただけたかと思います。とすると、仮にネガティブなことがあったとしても、姿勢を正して、目線を下げずにいるだけでも、前向きな気持ちが残るのでネガティブな状況に向かい合えそうですよね。
まとめ
呼吸と姿勢だけで、自分の心や気持ちの状態を色々と作り出すことが出来るのがわかったと思います。
もしハイパフォーマンスを目指したい、というならば、穏やかな心よりはある程度あったまって状態の心を breath of fireを使って誘導し、前向きになるように姿勢を正していると、あとは自分の精神状態をフロー状態に持っていくことで出来るようになるでしょうし、自己と向き合いたいのであれば穏やかな心とポジティブな気持ちを持って自分の心の根っこに向き合って折れずに行けるようになるでしょう。
こうやって、まずは心と気持ちを整えていき、あとは次の記事で説明するノウ・ナッシング・ステートにいくことで、さらなるステートに自分を持っていくことができるようになります。