NLP で基礎になる、脳の中の情報処理プロセスについて

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bsCSSS85_kangaerujyosei20131019前回、私たちがどうやって外界からの刺激、という情報を受け取り、認知するのか、という流れを見て取りました。でも、私たちは体の外であるもの、起きているものをありのままに全て受け止めている、わけではないですよね。この記事では、私たちの脳がそうやって得て認知した情報を、どのように処理していくのか、というプロセスにハイライトを当て、その結果として私たちの記憶というのはどのように作られていき、私たちはその記憶と今とを結びつけて生きているのか、ということを見ていきたいと思います。

メタモデル – 私たちの内的世界を構築し、認識の仕方を司るもの

前回、外界からの刺激を三つのレイヤーを経て言語化された形で認知するか、を見たわけですが、実際、全ての刺激がこのようなプロセスの全てを経て認知されることはありません。一つ、質問をさせてください。

今、この質問をするまで、身につけている下着の感覚をちゃんと認知していましたか?

よほどゴムがきつくて、食事の量も多すぎたから、お腹が窮屈で仕方ない、ということでなければ、言われるまであまり気にしてなかったかもしれません。でも、言われて意識が向いたことでゴムで締め付けられる感覚や、布の縫い目の当たる部分が肩に当たっていることに改めて気づいたかもしれません。なぜでしょう。同じことは人生で初めて手にした腕時計にも言えるでしょう。初めてつけた腕時計は手首に巻きつく感じや、100g あるかどうかなのに重く感じて気になっていたのに、時間が経つと、つけている時の重さやアルミや革のバンドが巻きついたあの感覚も気になくなってしまいます。これは単純に慣れてしまったから、という単純な答えで済むのでしょうか。

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削除

人はその中枢神経に一秒間で200万の情報を受け取っている、と言われています。それだけの情報を常に受け取って認知して、一旦記憶して評価する、ということが脳が出来るでしょうか。どう見ても情報過多になってしまいそうです。そこである程度無作為に、もしくはある程度のルールを持って受け取った情報を「削除」して無意識化しまう、という作業が無意識のレベルで、もしくは意図的に行われています。それは、先ほどの下着をつけている感覚であったり、腕につけている腕時計であったり、普段気にしないことだったり。一つ簡単な実験をしましょう。

これから10秒間の間に、周りを見渡して緑色のものを見つけてください。10秒経ったら続きを読んでくださいね。

緑色のものを見つけてきましたか?では、質問します。

周りにあった黒いものを3つあげてください。

どうでしょう。緑色のものを探すということはいろいろなものを見て、色で判断しているはずなので黒のものも見ているはずなのですが、意識レベルでは緑色という目標ではないため削除されてしまうので見えていないのです。

また、この削除の作業のおかげで覚えたはずなのに忘れている、ということが起きるとも考えられています。でも、実は無意識化されているので、言ってしまえば、無意識の領域には蓄えられているものの、意識レベルの「認知」との紐付けができないから、覚えているけれども認知したものと出来ずに無意識の領域から引っ張りだせないでいる、とも言うことができるかもしれません。

e6f9c812799e3e6d40898cb04a210f69_m歪曲

ところで、今のように、ちょっとヘンテコな実験すると意識がそれに集中しちゃいますね。時間の経ち方はどうでしょう。あっという間に過ぎていますか?それとものんびりと過ぎていますか?この感じ方は、人それぞれ、しかもその人の精神状態によって大きく変わりますよね。時計で測る限りでは常に一定のリズムで時は刻むのに。このように受け止めた情報を変形させることを歪曲と呼ばれています。これも脳で刺激を受け止めると行われる作業の一つ、とされています。

例えば、上の写真の女性の表情を見てください。寝ている、ととるか、目を閉じて考え事をしている、ととるか、それともちょっと怒って目線を合わせないでいるのか、はたまた、キスをされるのを待っているのか。それは前後の状況とあなたとの関係性を元に、相手の感情とは全く関係なしに判断してしまいますよね。これも歪曲の現象の一つ、と思うとわかりやすいかもしれません。

では、仮にちょっと怒っている、としましょうか。あなたはその次に何を考えるでしょう。

一般化

怒っている時は何も言わずに謝ろう、とか、話をまず聞こう、とか、言い訳してしまえ、とか、何かしら常に考えることがあると思います。そこには「怒っている」という認知に対して一つのパターンでの連想が働いているわけですが、このような一つの認知に対してパターン化することを一般化と呼んでいます。今の「怒る」->「謝る」は条件反射的に見えますが、何か新しいものに遭遇した際に一般化の作業をすることで、その新しいものの認知の処理のスピードが格段と早くなる、というメリットが実はあります。いわば、新しいものを過去の経験の断片の積み重ねと見ることによって、その自らの経験との比較を通じて認知をすることにより、まっさらな状態からの学習をせずに済ませられるのです。

他方で、当然、これが過去の経験からの思い込みを作り出している、という現象も引き起こすことになります。

記憶とは? – 人の内的世界

以上のことを重ね合わせて考えてみると、人というのはどうやら、外界からの刺激を認知するにあたり、無意識に、もしくは過去の経験や感情などという意識や意思によって、認知の仕方を人それぞれの形で受け止めたり、削除という形で認知しなかったりし続けているようです。こうやって認知され、独自の解釈や意味づけをされたものの積み重ねがあなたであり私の世界観、内的世界を構築し、その先の認知のプロセスに影響を与えている、と考えられています。

言い換えるならば、「外界からの刺激の認知」という誰もが同じく受けるだろうものに対して、解釈や意味づけと呼ばれる人それぞれが持つ内的世界による「メタモデル」での処理の結果が紐付けられている、と考えることが出来ます。その結果、一つの事象に対してある人は前向きに捉えるのに対してある人は悲観的に捉える、という個人差が発生することになります。

NLP がやろうとすること

人の認知やそれに基づく行動というものが、上記のような、人それぞれが持つ内的世界に依存している、という前提に立つならば、もし成功したいと思うならば成功している人の「メタモデル」による処理方法をそっくりそのままやってしまえばいいのではないか、というのがNLP の当初の結果として発表されたものでした。いわば、メタモデルによって今までの行動認識の制限がされていたのだから、新しい選択肢を取るために、メタモデルを変えていけばいいのではないか、ということなのです。よく言われる、あなたを制限するのはあなた自身、だというのは、どうやら他でもなく、あなたのメタモデルの処理方法に他ならないようです。

また、過去に起きた事実も、外界からの刺激の認知とそれに対する意味づけ、と二つに分けるならば刺激の認知は変えることはできないでしょうけれども、それに対する意味づけを変えることで見方が変わり、過去との向かい合い方も変わる、ということが見えてきます。

次以降の記事で、メタモデルの処理方法を変える、選択肢を増やす、そんなワークを実際に行って実感しながら見ていきたいと思います。

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